とことん自分は駄目なことをしたと、つくづく思う。勿論後悔なんか、していないけれど。

 あいつに憎まれているのは十分すぎるほど知っていたけど、それでもあいつが自分を見てくれていることが何よりの喜びだった。周りはきっとそんなあいつを嫉妬だとか安易な言葉で片付けるのだろうけれど、安易なのはどちらだ。見てくれだけの、数字だけで評価を下す馬鹿が何と多いこと。評価されるのは嬉しいことだけれど、俺だって中身があるんだ。そしてあいつが憎んでいたのは、俺だけじゃなくて中身に欠片も気付かない馬鹿共もだということに。そんな唯一の理解者でもあるあいつが、本当に愛しくて、愛しくて。
 憎いという感情は本当で、変わらない真っ直ぐなものだったけれど、俺が悪いんだ。俺が、悪いんだ。広がっていく距離が、止まらないと、
 求められたものを提示していく度に、欲しいものが離れていくのは何故だろうか。

 あいつは気付いてるだろうか。
 俺が欲しいのは、あいつだけということに。

55 STREET / 0574 W.S.R / STRAWBERRY7 / アレコレネット / モノショップ / ミツケルドット